• 森林整備によって、副次的に生み出される山の恵みをおすそ分け
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    森林由来のカーボンオフセットはなぜ取引が拡大しないのか?

    それは単純で林業事業体に入る収入が低いからである。

    現在の取引価格は約2000円/t*co2である(2019年3月現在)

    搬出間伐を行なった場合1haあたり、15年間(次の間伐まで)に5tCO2を削減できる(H16年森林総合研究所研究結果)

    国有林で行われている、切り捨て間伐が温暖化対策に寄与しないことは前にい書いた通りである→記事はこちら

    取引価格の100%林業会社に入ったとしても、1万円/haである。

    この価格ではただのアピールなので、林業事業体としては間伐を実施することを決定した後に、カーボンオフセットを申請するのである。

    ということは、カーボンオフセットが成り立とうが、取引金額がいくらだろうが間伐を実施することは決まっているのである。

    間伐事業費用プラスでお金が入ってくればうれしいというだけで、カーボンオフセットで資金を確保できるから間伐をやろうという流れになっていないのである。

    では、カーボンオフセットによって人工林の間伐を促進するためにはどうしたらいいのか?

    それには、やはり、金額を上げることが重要である。

    しかし、カーボンオフセットする企業側もメリットがないと金額を上げる理由がないので森林に付加価値を付ける必要があるだろう

    例えば、”世界遺産の森を間伐することでカーボンオフセットすることができました”と製品でアピールすることができれば、企業側も他の森林より高い資金を出す価値があると判断できる。

    この手法は何も世界遺産にだけ当てはまるのではなく、どのような森林であっても考えれば付加価値はあるはずである。消費者がその森のためなら本製品を買おうと思う必要があるのだ。

    ただの里山を”トトロの森”と名付けた例や、消費者の故郷の森であれば思い入れも違うだろう。

    今の運用方法では、ただの余禄(おまけ)にすぎないので、カーボンオフセットで資金を確保できたから、間伐をやろうと林業事業体が動けるようにしなければ森林でのカーボンオフセットはすたれていくだろう。