『樹木たちの知られざる生活』ペーター/ヴォールレーベン
本日の一冊は、ドイツの森林管理官が世界中の林学の研究論文を集め、自分の経験から仮説を立て、科学的検証を繰り返し樹木の全く新しい側面を照らしだした驚くべき書物である。
私は本著を買って、出会う人、出会う人に宣伝して配ったものだ。
まず、第一に書かれていことは、樹木の根っこは脳の機能を備えており、樹木同士、お互い根っこで繋がり会話をしているというのである。
信じがたい話だが、この本は科学的検証をもとに書かれている。
一例を挙げると、害虫が来た際に、他の樹木たちにそのことを知らせ、信号を受け取った樹木は害虫が嫌がるタンニンを出す。また、葉っぱを害虫に食べられ弱っている仲間がいると、根っこを通して養分を分けているのである。
樹木の神秘の奥深さを感じずにいられないが、このコミュニケーションは植林木では成り立たない。
植林木は育苗時に、脳を傷つけられているのでコミュニケーション能力がなく、親も近くにいないストリートチルドレンなのである。
こう言われると、私が日々感じる、植林地には生命力が感じられないのも合点がいく。